CASE-3 自宅etc.での練習に最大限に活用する
ライヴや自宅レコーディングだけでなく、“GT-1000CORE”はもちろん練習にも最適だ。例えば図8
に示しているうちギターと本機、ヘッドフォンの3つさえあれば、自宅だけでなく例えばライヴハウスの楽屋などでも、普段ステージで演奏する時と全く同じ最高のサウンドを活かしたまま集中することが可能(しかもご近所さんや対バン相手などに迷惑をかける心配なく)。また図8には最近流行の、自宅使用に対応した小型ワイヤレス・システム(“WL-20”)も組み込んでみたが、この場合はヘッドフォンでなくパワード・モニター・スピーカーやオーディオ機器に出力するのがオススメだ。これなら自宅練習時にありがちな、ケーブルで飲み物を引っ掛けてこぼしてしまうような大惨事も避けられる(笑)。ちなみにBOSSのワイヤレスは高音質と低レイテンシー(2.3ms)を実現しているので、シールド・ケーブル使用時と比べて演奏感の変化を覚えることもない。
図8■自宅での“GT-1000CORE”使用例
ちなみに“GT-1000CORE”にはAUX IN(外部入力)端子は搭載されていないのだが…、その辺りも実は考え抜かれている。例えばmp3プレーヤーなどのオーディオ出力から、ステレオ・ケーブルを使って本機のRETURN 1と2の端子にそれぞれ接続し、本体のハードウェア・セッティングやエフェクト・チェインを適切に設定すればOK。これであたかもレコーディングされた音源の如き高音質で、外部音源と本機のサウンドをヘッドフォン内で一緒に聴きながら、セッションを楽しむことができる。
RETURN端子をAUX INとして使用
“GT-1000CORE”に備わっているルーパーを使っての練習も、楽しくて効果的だ。工場出荷時の状態では、プリセットのP246〜P250とU246〜U250を選ぶと、CTL1フットスイッチに最初からルーパーがアサインされている(もちろん他のプリセット内に後から組み込むこともできる)。フットスイッチを踏めばすぐさま録音が開始され、もう1回踏むとループ再生が始まってダビングがスタート、停止したい場合は2回連続で素早く踏めばOKで、停止時にさらに2回踏むとクリア…という仕組み。1ループにつきモノラルで最大38秒までの録音が可能なので、シンプルなコード進行のバッキングなら十分な長さだ。アドリブ・ソロの練習には持ってこいのはず。
また本機は2ページ目の表Aにもある通り、ベース用のコンプや歪み、EQ、AIRD PREAMP、スピーカー・シミュレーターも内蔵されているので、実はベーシストがメインで使用する機材としてもオススメだ。先述のルーパーと組み合わせ、ベースでリズムを弾いてループさせてからギターを練習するのもいいだろう。