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NAMM2017レポート

NAMM2017 3日目:エフェクター

掲載ブランド:ジー・ヴェックス、デジテック、DOD、フリーザトーン、フリードマン、マッドプロフェッサー、ルナストーンほか

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Catalinbread カタリンブレッド

カタリンブレッドの“Bell Epoch Deluxe”は“Bell Epoch”のアップデート版とされ、マエストロ“Echoplex EP-3”やローランド“Space Echo RE-201”等、名機と呼ばれた過去のディレイ系マシンの筐体の大きさとサウンドの関連性に注目して開発された。9V電池を使用するが、内部では電圧が22Vまで上がり広いヘッドルームが設けられるため、より本格的で大きななエコー・サウンドが得られるのが特徴だ。

公式ウェブ:Catalinbread

Digitech / DOD デジテック、DOD

デジテックとDODから、興味深いエフェクターが続々登場。まずはデジテックから見ていこう。デュアル・キャビネット・シミュレーター“CabDryVR”は複雑なアルゴリズムを用いてスピーカーのIR(インパルス・レスポンス)をシミュレートしたサウンドをギター、ベースそれぞれに7種類内蔵している。入出力は2系統で、デュアル・モノに設定すると異なるキャビネットのサウンドを2種類送り出すことが可能だ。プリアンプとしても機能し、DAW環境やライヴでの使用も想定されている。“FREQOUT”はナチュラル・フィードバック・クリエイターで、大音量で歪ませた時にアンプから得られるフィードバック効果を、音量の大小や歪みのある・なしに関係なく作り出すことができるのが魅力だ。ドライ音を消すとまるで“E-Bow”のような音でプレイ出来るのも面白い。

DODからはタップ・テンポ付きのアナログ・ディレイ“Rubberneck”。“Effect On”スイッチを踏んでいる間、ディレイ音のみ音程が“ビヨ〜ン”と1オクターヴ下がっていくサウンドがユニーク。モジュレーション・レート、デプス、ゲインやトーンを個別に調整でき、サウンドを自由自在に作り込める。“Carcosa”は昨年夏に発表されたアナログ・ファズ・ペダル。“Mini Volume”はコンパクト・サイズなヴォリューム・ペダルで、音量を落としても高域が失われないトレブル・ブリード仕様。同サイズのエクスプレッション・ペダル“Mini Expression”も発表されていた。

公式ウェブ:Digitech

Earthquaker Devices アースクエイカー デバイセス

モジュレーション・ディレイ“Space Spiral”は30ms〜600msのディレイ・タイムを選択可能で、モジュレーションの波形や速度など、6種類のパラメータを駆使した音作りが行なえる。デジタルでありながら’60年代のオイル缶ディレイやテープ・ディレイを彷彿させるまろやかなサウンドが魅力だ。

公式ウェブ:Earth Quaker Devices

FAT

国産エフェクター・ブランドFATでは、ステレオ8系統のスリムなループ・スイッチャーが新製品のようだ。同ブランドの人気エフェクターと共に整然とペダルボードに組み込まれ、ディスプレイされていた。

公式ウェブ:FAT

Free The Tone フリーザトーン

こちらも高品質サウンドで定評を得ている国産ブランド、フリーザトーンのブースには、開発中の歪み系が展示されていた。どんなドライヴ・サウンドを持ったエフェクターに仕上がるのか興味深い!

公式ウェブ:Free The Tone

Friedman フリードマン

人気のアンプ・サウンドをエフェクターにも適用しているフリードマンには、昨年発表されていた“Fuzz Fiend”や“Motor City Drive”など真空管搭載歪みペダルのファイナル・ヴァージョンと思われる物が試奏可能になっていた。どちらも、4月より日本に入荷予定。

公式ウェブ:Friedman Amplification(ミュゼットジャパン)

JHS Pedals JHSペダルズ

JHSペダルズから新しい3機種を紹介。ライアン・アダムスのシグネチュア・ペダル“VCR”はヴォリューム(V)、コーラス(C)、リヴァーブ(R)の3種類が内蔵されたレトロなルックス&サウンドを持ったエフェクター。それぞれにオン・オフ・スイッチが付いており、個々のエフェクトとして、または複数をミックスさせた使い方が出来る。“The Milkman”はスラップバック・ディレイとブーストの2種類を内蔵したエフェクターで、アンプ・ブランドのミルクマン・サウンドとのコラボ製品だ。

“The Calhoun V2”は2年前に限定生産され、発売後瞬時に売り切れてしまったという“〜 V1”を量産に対応しつつ、アップグレードも施された歪みペダル。ファズとドライヴを独立で内蔵し、接続順を入れ替えることも可能だ。

公式ウェブ:JHS Pedals

LunaStone ルナストーン

ルナストーンはデンマークのハイ・クオリティなエフェクター・ブランドで、このたび黒澤楽器を代理店として、日本にも入荷されることが決まっている。その最新機種がこちらの“TrueOverDrive 1”。ダイオードクリッピング回路を使わず、真空管のような振る舞いとサウンドを持った小型の歪みペダルだ。

公式ウェブ:LunaStone

Mad Professor マッド・プロフェッサー

“Simble Overdrive”と“Simble Predriver”を1台に収めた“Twimble”は、よりオーガニックで繊細かつ太いヴィンテージなサウンドが得られる極上の歪みペダル。“Predrive”は“Overdrive”側のブースト・スイッチの役目を果たす他、単体でも機能する。“Big Tweedy Drive”は’50年代後半のアメリカンなアンプを彷彿とさせ、パンチのある中域や高品質なバイト感を持っている。

公式ウェブ:Mad Professor

One Control ワンコントロール

ワンコントロールの“Lingonberry Overdrive”は、2014年に発売され好評を得た“Strawberry Red Overdrive“のゲインをより強めたヴァージョン。ゲインを上げた分、トレブルの特性を新調したり低域の迫力を高めたりすることで、クリーンなバッキングからリード・トーンへ違和感なく移行することが出来るのが大きな特徴だ。限定生産モデルとなっている。

2系統の小型ループ・ボックス“Minimal Series White Loop”、“Minimal Series Black Loop”も展示されていた。前者はループをスイッチ1つで交互に切り替えられるフラッシュ・ループ・システムを採用している。

公式ウェブ:One Control(LEPインターナショナル)

Ovaltone オーバルトーン

オーバルトーンから、コルグやノリタケ伊勢電子株式会社との共同開発によるNutubeを搭載したクリーン用プリアンプ“White Face”が発表された。パワーアンプやアンプのエフェクト・ループのリターン端子に接続しての使用を前提とし、3バンドEQやマスター・トレブル、様々なミニ・スイッチを駆使して細かなセッティングが行なえる。

もう1つの新製品“GD-013 version 2.0”は、オーヴァードライヴ/ディストーション。まとまりのある周波数レンジや素早いアタックのレスポンス、歪みが強くてもコード感が失われない…といったオリジナルの“GD-013”のコンセプトを活かしつつ、外観や回路をヴァージョン・アップさせている。

なお、これらは両方ともプロトタイプとなっていた。

公式ウェブ:Ovaltone

Providence プロビデンス

プロビデンスは信号劣化を防ぐ“Vitalizer”をギターのストラップに取り付けられる形状にしたモデルのプロトタイプが登場。“Vitalizer”回路を内蔵しないギターやベースにも信号経路内の最短距離で高音質をキープすることが出来る。“Signal Junction Box”もプロトタイプで、3系統のステレオ・ループとMIDI系統を搭載している。ペダルボード内の信号経路の入り口付近に接続することで、“Vitalizer”の効果も大きく発揮出来るのが魅力だ。

公式ウェブ:プロビデンス

Shin’s Music

Shin’s Musicには、アンプのエフェクト・ループに接続してヴォリュームだけを下げることのできる可愛らしいエフェクター(?)、“Baby Master”が登場。こちらに展示されたのは和風をモチーフにした筐体カヴァーやノブの形状が異なる、特別モデルのようだ。小型ヴォリューム・ペダル“Baby Perfect Volume”にも柄違いの華やかなデザインが並び、人目を惹いていた。

公式ウェブ:Shin’s Music

T-Rex Engineering Tレックス

T-Rexからは今年も興味深いエフェクターが現れた。まず、マルチ・エフェクター“Soulmate”のアコースティック・ギター用が発表。“Soulmate Acoustic”はルーパー、空間系エフェクト、ブースター、D.I.、チューナーといった機能を搭載している。また、リアルなテープを使ったエコー“Replicator”に、スタジオやDAWでの使用を見据えたラック・モジュール型のヴァージョンがラインナップされた。“Binson Echorec”はデジタル・ディレイの登場以前に活躍したエコー・マシンで、ワイヤーが巻かれた回転ドラム式の磁気レコーダーを使ったビンソン製エコー・ユニット“Echorec”を土台に開発された。4つのヘッドは個別に使用の有無を選べる上、ヴォリュームやスウェルのパラメータも各自調節出来る。こちらはプロトタイプで、最終的にはフット・ペダルの形で販売されるようだ。

公式ウェブ:T-rex Engineering

Vemuram ヴェムラム

ヴェムラムの“Shanks II”はジョン・シャンクスとの再コラボによるシグネチュア・ファズで、シリコン・ダイオードを2基使用した3ノブ仕様となっている。“Oz”はモダン・ジャズ・ギタリスト、オズ・ノイのシグネチュア・ペダルで、こちらもファズのようだ。そして、かつてマイルス・デイヴィスのバンドやザ・ローリング・ストーンズなどで活躍してきたベーシスト、ダリル・ジョーンズのシグネチュア“DJ 1”も発表されていた。

公式ウェブ:Vemuram

Walrus Audio ウォルラス・オーディオ

ウォルラス・オーディオから、まずは日本でも入荷が始まったハイ・ゲインなディストーション“Red”。クリッピング・ダイオードを切り替えられる“Texture”スイッチや3バンドEQを搭載している。そのほか、トーン・シェイピングが可能なオーヴァードライヴ“War Horn”、マルチ・ディレイ“ARP-87”なども新製品。グラフィカルなデザインの筐体が、様々なサウンドを想起させる。

公式ウェブ:Walrus Audio(アンプレラカンパニー)

Z Vex ジー・ヴェックス

ジー・ヴェックスには、昨年に引き続きキャンドルの熱で動く発明品“Candleas Power Supply”が登場。今回はエフェクター用のパワー・サプライで、4つのティーライト・キャンドルが点灯して電源を供給するほか、電池への充電も行なわれる。こちらのサンプルは手前の下部にアナログ8系統の出力が搭載されており、数はさらに増やすことが出来る。9V(100mA)〜18V(100mA)の間で様々な出力に対応可能し、キャンドルのみで3.5時間分の電源を供給するようだ。

キャンドル駆動式フェイザー“Vibrophase”(昨年発表時の写真はこちら)には、LFOなどの回路を用いて同じサウンドを得られるコンパクト・ペダル型のモデルが登場。筐体にデザインがプリントされた“Vexter”タイプとハンド・ペイントの2種類が用意されている。

上記2点は縦型のデザインで、従来の製品にも縦型のヴァージョンが登場。ブースには“Fuzz Factory”“Box Of Rock”のハンド・ペイント版が展示されており、4月頃の発売を予定しているとのことだった。

公式ウェブ:Z Vex