ドイツの巨大メタル・フェス“Wacken Open Air”(以下WOA)で行なわれているバンド・コンテスト“Metal Battle”。“メタルの聖地”と呼ばれるWOAにて、世界約30ヵ国から選出された気鋭のバンドが現地決勝ラウンドで激突するのだが、その聖地決戦へと送り出す日本代表の選考会“Metal Battle Japan”決勝ラウンドが、来たる4月9日(日)に新宿WildSide Tokyoで開催される。現在、エントリー・バンドを絶賛募集中だ。
優勝すれば、日本代表として世界最大級のメタル・フェスでプレイするチャンスが得られる、全HR/HMバンド注目のこのコンテスト。エントリー・バンドにはどのような条件が求められるのか、“Metal Battle Japan”の公式ツイッター(@MetalBattleJP)では、コンテストにまつわるあれこれや疑問点などがFAQ形式で投稿されている。
当ページでは、この一連のツイートを再構成。「“Metal Battle”で優勝するとどうなるの?」「ドイツへの渡航費は?」「現地での使用機材は?」「言葉が分からなくても大丈夫?」などなど、ドイツ渡航や滞在に関する情報も含めまとめてみた。
エントリー応募締切は2月20日(月)。応募概要やイベント詳細もページ下部に掲載してあるので、「我こそは!」というバンドは、是非とも参考にしていただきたい…!!
Q:そもそも“Metal Battle”って何?
A:ドイツのメタル・フェス“Wacken Open Air”で行なわれているバンド・コンテストです。’04年に数ヵ国でスタートし、’22年は世界30ヵ国より代表バンドのエントリーがありました。
Q:“Wacken Open Air”って強いの?
A:8万人規模の大型野外フェスで、HR/HMイベントとしては世界最大級と言われています。
Q:その“Wacken Open Air”の中で“Metal Battle”が行なわれてるの?
A:フェスのプログラムの中に組み込まれています。エントリー・バンドは通常、ブルヘッド・シティと呼ばれるエリアにあるW:E:T ステージ&ヘッドバンガーズ・ステージという2つの中規模ステージで、フェスのオーディエンスを前に20分間プレイし、そのパフォーマンスが審査対象となります。
Q:日本以外にどんな国からエントリーがあるの?
A:欧州各国は勿論、北米&中米&南米からも多数のエントリーがあり、近年はインドや中国、エジプトや南アフリカ、レバノンなどからも代表バンドが出場しています。
Q:日本代表を出すようになったのはいつから?
A:’12年からです。これまでに8バンドが現地決勝に挑みました。
Q:日本代表のこれまでの成績は?
A:’22年の日本代表、SABLE HILLSが優勝しています。
その他には、過去にベスト5入りしたバンドはありませんが、’14年出場のHELLHOUNDのように、パフォーマンスが受けまくり、盛り上がった観客からアンコールを求められたことがありました。言うまでもなく、コンテストでアンコールが起こることはそうそうありません。
Q:“Metal Battle”で優勝するとどうなるの?
A:優勝バンドに限らず、上位5バンドまで賞金や副賞(賞品)が授与されます。あと、殆どの優勝バンドは翌年の“Wacken Open Air”に出演することとなり、時にはレーベル契約などのチャンスも…?
Q:これまでの“Metal Battle”優勝バンドって、有名になったりしてるの?
A:歴代優勝バンドで一番の出世頭は、’10年のフィンランド代表だったバトル・ビーストでしょう。その他には、イスラエルのHAMMERCULT(’11年優勝)やカナダのCRIMSON SHADOW(’13年優勝)などがいます。
Q:“Metal Battle Japan”にエントリーするにはどうすればイイの?
A:バンド名と簡単なプロフィール、メンバー一覧、代表者の氏名と連絡先、音源もしくは映像が視聴可能なサイトのURLを明記し、metalbattlejapan@gmail.comまでメールしてください。
Q:エントリーには条件があるの?
A:過去に日本代表に選ばれたバンドは、基本的に再エントリー不可です。また、度を越したサポート・メンバーの起用や、過剰に同期音源を使用している場合は、エントリー不可となる場合があります。
かつてNGだった、レーベル所属やマネジメント所属については、現在はOKとなっています。但し、トラブル防止のため、レーベルやマネジメントにはエントリーについて必ず事前の確認をお願いします。
また、東京で行なわれる国内決勝ラウンドと、ヴァッケン現地(ドイツ)での世界決勝への移動費を、バンドで自己負担出来ることも必須となっています。
Q:ドイツまで自費なんて無理なんですけど?
A:ドイツへの渡航費については、近年クラファンで支援キャンペーンを行なっています。勿論、どれだけ資金が集められるかはバンド次第となりますが…。
’18年と’19年のクラファン結果については、以下のリンクをご参照ください。
Q:レーベル所属もマネジメント所属もOKなら、大ベテランのメジャー・バンドでも出場可能ってこと?
A:事実上、それも可能です。つまり、ハロウィンが“Meyal Battle Germany”にエントリーすることだって、実は可能だったりします。まぁ、やらないでしょうけど…。
Q:サポメンは何人までOKなの?
A:明確な基準はありませんが、常識の範囲内で…ということで。ライヴでの同期音源の使用も同じくです。軽くバッキングを付けるとか、軽くコーラスを入れる程度なら問題ありませんが、不在パートのソロを延々と同期で流したりするのはNGです。そんなこと誰もやらない…って??
Q:審査対象となるのは、音源でも映像でもOK?
A:どちらか一方があればOKです。勿論、両方でも可ですが、チェックしきれないぐらい大量に用意されてもアレなので、1曲入魂を推奨しています。
Q:国内決勝ラウンド進出バンドはどうやって選ぶの?
A:“Metal Battle Japan”運営により、音源/映像審査が行なわれます。決勝通過バンドには、後日、運営から連絡がいきます。
Q:“Wacken Open Air”の会場って、ドイツのどこにあるの?
A:ドイツ北部です。最寄り(?)の大都市はハンブルクで、会場があるヴァッケン村までは、車で1時間ぐらいで行けます。
ちなみに、会場まで自力で行くことも勿論出来ますが、代表バンドは、フェス側が用意するアーティスト・シャトルの利用が可能です。例年ですと、ハンブルク空港やハンブルク中央駅まで迎えに来てもらってます。
Q:フェス会場では通訳が付き添ったりするの?
A:プロの通訳ではありませんが、“Metal Battle Japan”スタッフが、現地でのモロモロのやりとりのお手伝いをします。
Q:自分の機材は持ち込めるの?
A:ヴォーカル・マイク、ギター、ベース、エフェクターなどは可能ですが、ドラム・セットや、アンプ・ヘッド、キャビネットなどは原則的に持ち込めません。ドラムについては、スネア・ドラム程度ならOKですが、シンバルは難しいです。
Q:現地で使うアンプは指定出来るの?
A:機材リスト一覧からリクエストすることは出来ますが、どんな機材でも用意出来る…というのではなく、“参考までに訊かれる”といった感じです。(ドラム・キットについても同様)
例年ですと、マーシャル、エングル、メサブギーといったところが用意されていることが多く、ヒュース&ケトナーやEVHなどは、リクエストしても難しいかもです。
“Wacken Open Air”で演奏出来るとはいっても、飽くまでコンテスト出場ですので、それなりに制約はあるということで…。
Q:現地で取材されたりもするの?
A:毎回ではありませんが、WOA運営からYouTubeチャンネル用に取材されることもあれば、地元TV局やウェブ・メディアなどからインタビューを受けることもあります。
Metal Battle Japan 2023決勝ラウンド エントリー詳細
開催日程:2023年4月9日(日)
会場:新宿WildSideTokyo
エントリー方法:下記必要事項をメールにて送信
- バンド名
- 簡単なプロフィール
- メンバー一覧
- 代表者の氏名と連絡先
- 音源もしくは映像が視聴可能なサイトのURL
メール送信先:metalbattlejapan@gmail.com
エントリー締切:2023年2月20日(月)
詳細・お問い合わせ:Metal Battle Japan
公式ツイッター @MetalBattleJP