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「昔から変わらない僕の目標は、“ギター・ヒーローになる”ということなんです」森丘直樹/dps『カミカゼ』

「昔から変わらない僕の目標は、“ギター・ヒーローになる”ということなんです」森丘直樹/dps『カミカゼ』
インタビュー●坂東健太 Kenta Bando

世界的なギター・ヒーローの横でプレイできる経験

YG:3曲目の「夜の飛行機」。これはどんなイメージの曲ですか?

NM:デモをもらった段階からこのテンポ感のバンド・サウンドだったので、それを清書するようなイメージでアレンジしました。ただ1番がすごく短くなっちゃったんで、だったらギター・ソロをガッと入れようと。

YG:中間部にも別のギター・ソロが出て来ますが、dpsのような歌モノ系ロック・バンドで50秒弾きまくるというのは、珍しいかもしれないですね。

NM:そうですよね(笑)。でもやるからには中途半端は嫌ですし。この曲もソロの流れはマーティさんから影響を受けた部分があって、同じリフを転調させたり、メロディアスな展開を挟んだり、そういった構成を最初に考えながら弾きました。

YG:ライヴでプレイするには、相当な集中力が必要そうな気もしますが。

NM:以前からギター・インストをやっているので、まだ全然大丈夫です。むしろもっと弾けるぞという気持ちもあります(笑)。ここから自分のソロ・コーナーにつないだりするのも面白いかもしれないですね。

YG:そして4曲目、「あの頃は何もわからなかった (with Marty Friedman)」。マーティさんが参加しているのが大きな目玉ですが、そもそも知り合ったきっかけは?

NM:僕達のメジャー・デビュー・シングル「タイムライン」(2018年)を『名探偵コナン』のオープニング曲にしていただいたんですが、そのキャンペーンの一環で「コナンのテーマをロック・アレンジしよう」という企画があったんですよ。その時に初めてマーティさんと仕事でご一緒させていただいて、それをきっかけにポリフィアとのアジア・ツアー(2018年11月末に実施)のお誘いをいただきました。そのツアー中に、新曲を一緒に作りましょうという話になったんです。

YG:曲作りはどのような流れだったんでしょう?

NM:最初は普段と同じように川村さんがデモを作って、そこから僕がアレンジをやり、同時進行で安井さんが作詞をするという形でした。まず僕が1コーラス分のアレンジをしてマーティさんにお渡ししたところ、「じゃあこの方向性で膨らませます」と返事をいただきまして。しばらくの後、フル・サイズの完璧な音源が上がってきました。

YG:要するに叩き台をdpsが作って、フル・アレンジをマーティさんがやったということですね。上がって来た音源を聴いて、どう思いました?

NM:もう、デモの段階で刺激的でした。ギター・ソロも最終ヴァージョンと同じプレイが入っていたりして、めちゃくちゃかっこよかったです。どうしても自分では出せないニュアンスでしたし。

YG:でもライヴでは、森丘さんがマーティさんのソロをコピーしなければいけないわけですよね?

NM:そうなんですよ。既に2回ほどステージで演奏しているんですが、練習の時は何回も何回も再生しながら、ヴィブラートは6連符でこういう入れ方をしているとか、そういった細かいことをすべて書き出して。ピッキングに関しても、マーティさんは1回弾いた後、サステインを伸ばす際に中指の爪ではじいたりするじゃないですか。そういったことを映像をたくさん観ながら研究しました。

YG:そこは完コピしたいわけですね、自分流じゃなく。

NM:僕はどちらかというと、好きなバンドのライヴではCD通り演奏してほしいと思うタイプなので。違う演奏をしてお客さんに違和感を持たれるのも嫌ですし、だから完コピするくらいの気持ちでやっています。ただ、もっともっと完成度を高められると思っているので、もう少し勉強してより近付けられればと思います。

YG:マーティさんとdpsのコラボ・バンドで行なった、ポリフィアとのアジア・ツアーについても少しお聞かせください。ざっくりとした質問ですが…どんな経験でした?

NM:世界的なギター・ヒーローの横でプレイができるというのは、やっぱり得るものがすごく多かったです。ツアー中にマーティさんのギター・クリニックのお手伝いもさせていただいたんですが、それも貴重な体験でした。現地でお借りしたアンプを僕がセッティングし、ギターもチューニングしてお渡しするんですが、それでちゃんとマーティさんのあの音が出るんですよ。僕もいずれはその域に近付きたいという、具体的な目標もできました。それに一緒にシンガポールの街を歩いていた時、「もしかして元メガデスのマーティさんですか?」ってよく話しかけられていたのが印象的でしたね。どこの国でも知られている存在というのは、やっぱりすごいなと。ちなみにマーティさんとのリハーサルを東京で1日だけやったんですが、その集中力がすごいんですよ。何時間も通して演奏し、15分だけ休憩してさらに数時間…みたいな。あの経験はバンドとしてのレベル・アップにつながりましたし、音楽に対する厳しい姿勢も学ばせていただきました。

YG:新人バンドでいきなり海外4ヶ国を廻るというのは、なかなかないことですよね。

NM:そうですよね。でも全員で何度もリハーサルをしたおかげで、一定の水準は常に保てたと思います。お客さんの熱量を感じながら、それに応えることもできましたし。『名探偵コナン』は海外でも放送されているので、MCで「コナンのオープニングをやってます」って言うと、ものすごく盛り上がってくれるんですよ。その反応は嬉しかったですね。

YG:では最後に、今後の意気込みを。

NM:昔から変わらない僕の目標は、「ギター・ヒーローになる」ということなんです。今の時代はギター・ソロがあまりもてはやされないと思うんですが、そんな中でdpsがきっかけとなって、バンドってかっこいいなと思ってもらえる…そんな存在を目指して頑張っていこうと思います。それからもう1つ野望がありまして。僕はもともとKISSが音楽の入り口だったので、彼らと同じようにdpsが海外でも知られるようになり、「あれはNaoki Moriokaだ!」って言われるような…そんな存在になりたいです。

YG:じゃあぜひ、KISSとの共演も目標に入れましょう(笑)。

NM:それは急がなければいけないですね!

森丘直樹

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『カミカゼ』(初回限定盤)

GIZA Studio|CD|2019年6月19日発売

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