トリック・オア・トリート インタビュー feat. グイド・ベネデッティ＆ルカ・ヴェントゥレッリ
続いては、トリック・オア・トリートのイケメン・コンビ：グイド・ベネデッティ＆ルカ・ヴェントゥレッリにご登場願おう。インタビューが行なわれたのは、やはりジャパン・ツアー終了後の’16年12月18日のこと。いずれも本誌初取材の２人は、最初やや緊張気味だったが（英語が苦手だというルカは特にナーヴァスになっていた）、徐々に打ち解けていき、結果的に笑いの絶えない楽しいインタビューとなったと思う。彼等には、来日機材の詳細に加えて、それぞれのバックグラウンドについてもたっぷり語ってもらった！
ブライアン・メイのプレイが凄くクールで、「彼のように弾きたい！」と思ったんだ
ＹＧ：トリック・オア・トリート（以下ToT）は、元々ハロウィンのトリビュート・バンドとしてスタートしたそうですね？
グイド・ベネデッティ（以下ＧＢ）：そうだよ。ハロウインが大好きなメンバーで集まってプレイしていて、’02年に始めた頃は、オリジナル曲を作るなんて考えは全くなかった。みんなそれぞれ他のプロジェクトを抱えていて、俺も当時は他にプログレ・メタル・バンドをやっていたし。オリジナル曲は、みんな別プロジェクトでプレイしていたんだ。ただ、ハロウィンの曲のみをプレイしていたのは最初の２年間だけで、そのうちに──「みんなで曲を書いてみない？」「よし、やってみよう！」ということになったんだよ。自然な流れだったね。
ＹＧ：グイドはオリジナル・メンバーですよね？
ＧＢ：うん。俺とシンガーのアレ（アレッサンドロ・コンティ）、ベーシストのレオ（レオン・ヴェラニ・コンティ）が中心になって、バンドを動かしてきたんだ。ただ、彼（ルカ）とは長い付き合いでね。ルカがToTに加入したのは２年ほど前だけど、同じギター・スクールに通っていたし、ずっと友達だったんだ。だから、一緒にプレイ出来ることになってとても嬉しいよ。アルバムを聴いてもらえれば、ハモリのソロが沢山入っているのが分かると思う。’80年代の音楽から大きく影響を受けているということさ。
ＹＧ：ルカの前任ギタリストもルカだそうで…？
ＧＢ：その通り。ルカ・カブリ…だな。イタリアにはルカという名前のギタリストが沢山いるんだ（笑）。
ルカ・ヴェントゥレッリ（以下ＬＶ）：そうそう。ルカ・トゥリッリ…とかね！
ＹＧ：というか、現ドラマーもルカ（セッティ）ですね？（笑）
ＧＢ：そうだよ！ 彼は５年ほど前に加入したんだ。もしかしたら、次にメンバー・チェンジがあっても、またルカって名前のヤツが入ってくるかもしれないな！（笑）
ＹＧ：お２人はどんなギタリストから影響を受けているのですか？
ＧＢ：俺は常にロック・ミュージックが好きだったけど、ある時クイーンのアルバムを聴いてブライアン・メイのプレイが凄くクールに感じ、「彼のように弾きたい！」と思ったんだ。12歳の頃さ。それからレッスンを受け始めた。
ＬＶ：俺は15歳でギターを始めた。同じくクイーンの曲がキッカケだったから、影響を受けたギタリストは…言うまでもないね（笑）。
ＧＢ：俺達って似ているんだ。
ＬＶ：あと、ガンズ・アンド・ローゼズも好きだったし、一般にハード・ロックと呼ばれる音楽を聴いていた。あと、父親がギターを弾く姿を見て、楽器への情熱が目覚めたというのもあったんだ。
ＹＧ：では、最初はお父さんからギターを教えてもらったのでしょうか？
ＬＶ：うん、最初はね。でも、そのうちに俺が父さんにギターを教えることになった。
ＧＢ：追い越しちゃったんだよな？（笑）
ＬＶ：そう。２ヵ月でね！ 一生懸命頑張ったから…（笑）。
ＹＧ：グイドはどんなレッスンを？
ＧＢ：俺が住んでいたのは小さな町で、そこで先生に幾つかコードを教わったんだ。最初はアコースティック・ギターで──でも、始めの数年は３コードの曲みたいなモノしか弾かなかったから、つまらなくてさ…。最初に習った曲は、ジ・アニマルズのヴァージョンで有名な「House Of The Rising Sun」だったかな。まぁ、初心者には最適な曲で、AmからC、D、Gといったコード進行を学んだよ。そして、初心者にとって最初のステップであるＦのバレー・コードにも挑戦した！ 当時は難しかったなぁ（笑）。リード・ギタリストになりたいと思い立って、ソロに使われるテクニックを練習し始めたのはその後だ。17歳で本格的にギターを習得しようと思ったんだ。
ＹＧ：その後は独学ですか？
ＧＢ：いや、今も住んでいるモデナのミュージック・アカデミーに通い始めた。そこでルカと出会ったんだ。
ＬＶ：そうだったな。
ＧＢ：俺が21〜22歳の頃だった。彼は俺よりちょっと若いから……
ＬＶ：19歳だったよ。
