シークレット・スフィア&トリック・オア・トリート  2016来日インタビュー

シークレット・スフィア&トリック・オア・トリート  2016来日インタビュー

シークレット・スフィア インタビュー feat. アルド・ロノビレ&マルコ・パストリーノ

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まず最初にお届けするのは、シークレット・スフィアのギター・チーム:アルド・ロノビレ&マルコ・パストリーノのインタビュー。取材が行なわれたのは、2公演を盛況に終えた翌日(’16年12月18日)のことで、バンマスの前者は’13年にミケーレと一緒にインタビューを行なったことがあるが、後者はこれが本誌初取材となる。今回2人には、主に来日機材や現在制作中のニュー・アルバムについて語ってもらった!

ホワイトスネイク加入後のミケーレとは変わりなく接しているし、以前よりもお互いの距離が縮まった気すらしたよ

YG:今回の来日公演はいかがでしたか?

アルド・ロノビレ(以下AL):正直言って、昨年(’15年)より良かったね! 名古屋公演もなかなか盛り上がったし、昨日(の柏公演)は会場が満杯でさらに素晴らしかった。とてもソリッドなショウが出来た気がする。毎回良くなってきていると思うな。

マルコ・パストリーノ(以下MP):僕も千葉でのショウは特に素晴らしかったと思う。一度もやったことがない曲もプレイしたし! 「The Rising Of Love」(’12年『PORTRAIT OF A DYING HEART』収録)と……。

AL:「Oblivion」(’01年『A TIME NEVER COME』収録)だな!

MP:そうそう。どっちも日本で初めて演奏したんだ。他の国を入れても2回目だよ。あと、オーディエンスも素晴らしかったし、僕達みんなハッピーだよ!

YG:現在は、ライヴ・アルバム『ONE NIGHT IN TOKYO』に伴うツアー中なのですね?

AL:そうだね。同作に伴い、ヨーロッパでもショウを行なったよ。イタリアでレーベル主催のイベント“Frontiers Metal Festival”に出演したんだ。この後、(’17年)3月にはヨーロッパ・ツアーに出る。そして、5月か6月にはニュー・アルバムが発売になるから、今年の秋にもまたツアーすることになるだろう。

YG:もしかすると、新曲もプレイしてくれるかな…と期待していたのですが──まだちょっと早かったでしょうか?

AL:いや、考えてはいたんだよ。ただ、まだアレンジが固まっていないから、もうちょっと秘密にしておくことにした(笑)。’17年には、また日本へ戻って来たいと思っている。冬ぐらいになるかもしれないけど──何せ、このバンドにとって20周年の節目だからね。結成20年を記念するツアーがやりたいんだ。何かスペシャルなモノにしたい。アルバムの完全再現をやるかもしれないな。まだ何も決まっていないけど…。

YG:2部構成のライヴで、第1部:アルバム再現、第2部:ベスト・オブ・ベストとかどうでしょう?

AL:う〜ん…本当のことを言うと、そういうタイプのショウは好きじゃないんだ。完全再現のツアーをすることで、観客と交流したいワケじゃないから…。実際、昨日の観客はとてもとてもハッピーに見えた。とはいえ、再現をやっているバンドを否定するつもりはない。それに──あと10年もしたら、私も「やってもイイかな」いう気になるかもしれないし…(笑)。

YG:ところで、ミケーレ(ルッピ)は先日ホワイトスネイクの一員として“LOUD PARK”に出演したばかりですが──大物バンドのメンバーになったというのに、イイ意味で全く変わっていませんね?

AL:そうなんだ。前と同じだ。変わっていない。ホワイトスネイクへの加入が決まった時、彼は俺達のところへ来てこう言った。「俺はホワイトスネイクに入らなければならない。この素晴らしいチャンスを逃すワケにはいかないから」…とね。そりゃ当然さ(笑)。彼の決断は至極真っ当だよ。素晴らしいチャンスが待ち構えているんだから。すると彼は、「でも…どうしたらイイ? みんな俺の予定が空くまで待っててくれるかな?」と訊くから、私は「何の問題もない。今の状況を楽しめば良いさ」と言ったんだ。どうやら彼は、そのことで感謝の念を持ってくれているようだね。一方、ミケーレがホワイトスネイクで活動することにより、新しいファンがシークレット・スフィアを知ってくれることにもなる。その結果、今も彼とは変わりなく接しているし、以前よりもお互いの距離が縮まった気すらしたよ。それに──実を言うと、私は当時、個人的な問題を抱えていてね。娘が大病を患い、とても辛い時期を過ごしていたんだ…。幸い、今ではすっかり良くなったけど、どのみちあの時、私達は一緒に音楽を作ったり演奏したりすることが不可能だったのさ。

ミケーレとアルド ライヴ写真

YG:今後スケジュールがバッティングすることは心配ではありませんか?

AL:その点については、色々と考えているよ。でも、ホワイトスネイクは’17年にツアーをやらないそうなんだ。まぁ、’18年にはまたツアーに出るかもしれないけど──そもそも、他のメンバーだって別のプロジェクトを抱えているし、みんながウマくやれるように計画を立てることは可能だよ。そんなに難しいことじゃない。

YG:そういえば、マルコも自分のバンドをやっているんですよね?

MP:うん。テンペランスというバンドをやっていて、この3年間で3枚のアルバムをリリースした。ヨーロッパでも、アメリカでもギグをやっているし、もうすぐヨーロッパ・ツアーが始まる。但し、ツアー・スケジュールについてはちゃんと計画を立てているし、当然ながら、シークレット・スフィアが最優先だよ。