ワン・コントロール Crocodile Tail Loop Wing OC10W 最新スイッチャーの驚異的な機能に迫る!

ワン・コントロール Crocodile Tail Loop Wing OC10W 最新スイッチャーの驚異的な機能に迫る!

“Crocodile Tail Loop Wing OC10W”の各部解説

まず“OC10W”各部の主な機能を確認していこう。筐体には大量のスイッチ類や端子が配され、ギタリストに求められる機能が完全網羅されている。つまりプロ仕様…と言うとアマチュアには手を出しづらい製品なのではと思われるかもしれないが、さにあらず。一般的なプログラマブル・スイッチャーは、プログラムの選択用スイッチと作成用スイッチが一括され、操作に慣れが必要なものも少なくないが、本機の場合はそれらが独立しており、むしろビギナーにも扱いやすい設計と言えるのである。またプログラムごとに名前を設定し、それらをディスプレイに表示できるというのも便利だ。

Front
OC10W 正面

1. プログラム・ボタン&マルチファンクション・ボタン

プログラム・ボタン
LOOP1〜10ボタンはプログラム・ボタンと総称され、各プログラムごとに使用したいエフェクトを接続したループ番号を選択。NAME、FS1、FS2、FS3というマルチファンクション・ボタンは外部機器操作用のフットスイッチ機能(後述)を選択する他、MIDI機能やプログラム名の設定などに使用。

2. DISPLAY

ディスプレイ
バンク/プログラムの番号、プログラムの名前といった情報を表示するディスプレイ。例えば写真の[A1-03]とは、バンクA1内のプログラム3を示している。文字が大きく表示されるため、暗いステージでも視認性は抜群。

3. BT OFF / BUTTON LK, MUTE / LOOP10

Bluetooth
BT OFF/BUTTON LKスイッチが下側にある時はBluetooth接続がオフになり、プログラム&マルチファンクション・ボタンをロック。プログラムの設定変更が効かなくなるため、演奏時の誤操作を防げるのだ。またMUTE/LOOP10のスイッチを踏むとOUT 1とOUT 2からの出力をミュートし、入力信号がTUNER端子のみに送られる。ダイレクト・モード(後述)時にはセパレート・ループ(3ページに参照)に属する10番目のループに接続したエフェクトをオン/オフする。

4. FOOTSWICH PANEL, BANK – / LOOP9, BANK+ / LOOP8

フットスイッチ・パネル
BANK-/LOOP9とBANK+/LOOP8のスイッチはダイレクト・モード時にLOOP8〜9に接続されたエフェクトのオン/オフを切り替え、プログラム・モード時(後述)は使いたいバンクの呼び出し時に番号を上下させる役割を持つ。FS3/MULTI JACKスイッチは、背面の同名フットスイッチ端子のモードを切り替える(後述)。またFS1〜3とSLVのスイッチは8ピンDIN端子を使用する際、他のフットスイッチ端子の機能を任意のピンにアサインできる。最上部の3つのLEDはフットスイッチ機能がオンの時に点灯する。

5. PROGRAM / LOOP 1〜7

ループ・スイッチ
L
OOP1〜7の直列ループ(後述)に対応したスイッチ。プログラム・モード時は各プログラムを呼び出し、ダイレクト・モード時はエフェクトの個別オン/オフを行なう。

6. DIRECT

ダイレクト_スイッチ
先述したPROGRAM/LOOP1〜7のスイッチは各ループに接続された複数エフェクトの組み合わせを記憶したプログラムの呼び出しに使われる(プログラム・モード)。このDIRECTスイッチを踏むとダイレクト・モードに切り替わり、各ループのエフェクトを個別にオン/オフできるようになる。この2モードの違いは図1〜2も参照。

図1◆プログラム・モード時の動作
図1

図2◆ダイレクト・モード時の動作
図2

Back
正面

7. BJF BUFFER IN & OUT, INPUT & OUT1〜2, TUNER

BJFバッファー
INPUTは通常のギター信号の入り口。LOOP 1〜7に接続したエフェクトを通った信号はOUT 1とOUT 2の2つの端子から出力される(どちらも同じ信号を出力)。また音質劣化を防ぐ高音質なバッファーを内蔵したBJF BUFFERの入出力端子も装備。TUNERはその名の通りチューナーを接続し、先述のようにMUTEスイッチを踏むと各OUT端子からの出力がミュートされ、無音状態でチューニングできる。

8. SEND1〜7, RETURN1〜7

センド/リターン1
SENDとRETURNの端子で1組となる直列のエフェクト・ループが1〜7の計7つ用意されている。SENDから任意のエフェクト・ペダルのインプットに接続し、アウトプットからRETURNに接続することで、ペダルがループに組み込まれる。PROGRAM/LOOP 1〜7スイッチの番号はこれらのループ端子に対応しているわけだ。

9. SEND8〜10, RETURN8〜10, IN8〜10, OUT8〜10

LOOP 8〜10はSENDとRETURNの端子に加え、それぞれINとOUTを備えたセパレート・ループになっている。この使い方とメリットについては3ページにて詳述 。

10. FOOTSWITCH, FS1(T)+FS2(R), FS2, FS3/MULTI JACK

フットスイッチ
外部エフェクトやアンプを本機のフットスイッチで操作するための接続端子。FS1(T)+FS2(R)、FS2、FS3/MULTI JACKという3系統の他、左端のFOOTSWITCH端子は8ピンDINケーブルで接続する機器に対応。詳しくは4ページにて。

11. MIDI IN / OUT

MIDI入出力
外部MIDI対応機器の入力/出力に使うIN&OUTの端子を搭載。本機から外部機器のコントロール、もしくはその逆といった連携が可能になる。MIDI機能については5ページにて。