NAMM2020 YGレポート

ジャクソンCS40周年ランディ・モデル、PRS35周年モデル、魅惑のブティック・ギター[NAMM2020 DAY 1:ギター3]

ジャクソンCS40周年ランディ・モデル、PRS35周年モデル、魅惑のブティック・ギター[NAMM2020 DAY 1:ギター3]

Jackson ジャクソン

ジャクソン・カスタム・ショップの40周年を記念して、限定シグネチュア・モデルが発表。こちらはランディ・ローズの”Randy Rhoads White Sparkle”とエイドリアン・スミスの”San Dimas 2 Minutes To Midnight”、フィル・コリンの”PC1 Black Walnut”。ミック・トムソン(スリップノット)のカーボン・ファイバー製”Soloist”、ミーシャ・マンソー(ペリフェリー)の”So-Cal Heavy Relic Daphne Blue X-350″。

PRS Guitars PRSギターズ

PRSは今年35周年を迎え、これを祝う”Custom 24″の記念モデルが、S2シリーズとCoreシリーズから発表。

また、NAMM初日にはジョン・メイヤー・モデルの“Silver Sky”に新色“Nebula”が発表された。光の当たる角度によって変わる色合いが美しい、限定生産モデルだ。

Takamine タカミネ

タカミネのブース入り口には、Vシェイプのモデルと過去に発表された”DECOY”の2020年モデルがディスプレイ。

今年の限定モデルは平和の象徴、鳩を意匠にした”PEACE”。鳥と木の葉をまんべんなく描いたインレイ・ワークが見事!

Ovation オベーション

オベーションのカスタム・ショップ製”Adamas”が2モデル。スポルテッド・メイプルを使用した限定生産品“U581T-SPM”(1枚目)と、マイクロ・カーボン・ファイバー素材によるNATURAL WEAVEモデル“MD80-NWT”(2枚目)。

Ernie Ball Music Man アーニーボール・ミュージックマン

ミュージックマンのギターに、3種類のモデルが登場。フレイム・メイプル・トップが美しい“Sabre”、丸みを帯びたボディーが特徴の”Valentine”、アルバート・リーのようなボディーに装飾豊かなピックガードの”Mariposa”。

Paoletti Guitars パオレッティ・ギターズ

ワイン樽から&本格派スペックのギターを生み出すパオレッティ・ギターズから、リチャード・フォータス・モデルの第2弾! ピックガードにまで施された型押しレザーの模様や、薬莢を使ったノブが印象的。

Claas Guitars Claas Guitars

ドイツ人ビルダー:アレキサンダー・クラースによって製作されるCLAAS Guitars。ここではダブル・ネック・ギターのデモ演奏や多弦ギターの展示によってブースは常に賑わっていた。

代表モデル“Moby Dick”には、様々な種類がラインナップ。左端はファンド・フレットの6弦で、レースのピックアップ“Alumitone”2基を、セレクターではなくプッシュ・プッシュ式のヴォリューム・ノブで切り替えられるミニマムなデザインが特徴。左から2番目は、自社製ピックアップを搭載した7弦&ファンド・フレットのモデルだ。

初めて手掛けたジャズ・ギターのプロトタイプも公開。伝統的なフルアコやセミアコとはひと味もふた味も違うモダンなデザインを、ホロウ・ボディーに落とし込んだ。サイドは曲げ加工されており、トップ・バック共にカーヴ仕上げ。ピックアップも本機専用に開発されている。

カスタム品が主流のClaasにも、比較的安価で生産数の多いプロダクション・ラインが存在する。といっても製作自体はカスタム・モデルと同様のスタッフによるハンドメイドだ。こちらのファンド・フレットの7弦が、その1つ。

“Moby Dick”を基に、ファンド・フレットを採用した6弦ベースと通常フレットの9弦ギターを合体させた、脅威のダブル・ネック。これはテクニカル・デス・メタル・バンドWURM FLESHのギタリスト、カーティス・ライリー(Curtis Rielley)専用機だ。ピックアップやその他パーツ類は、自社による完全ハンドメイドで製作されており、ボディー・トップやバックにあしらわれたカーボン・ファイバーが特徴的だった。

プログレ・メタル・バンドHADOの、ジェフリー・ローベンス(Jeffrey Robens)の8弦モデル。装飾豊かなインレイは、暗闇で青く光る仕様にもなっているとか。トップ材はココボロ。

昨年お披露目された、PULSE OF NATUREのハヴィエル・セプルヴェダ(Javier Sepulveda)のモデル。2本の8弦ギターを合体させたような見た目の16弦だ。恐らくタッピング専用機だと思われるが、指板のLEDや専用のピックアップなど、圧巻の一言だ。

EGO Guitar EGO Guitar

イタリアのMarconi Labより、革新的なデザインと製造技術をふんだんに活かし、カスタマイズ性の極めて高いエレクトリック・ギターを提供するプロジェクト“EGO Guitar”。ボディーだけでもピックアップ&カッタウェイ回りの中心部、コントロール、エルボー・カットという4つの部位に分かれた“モジュール”で構成されており、ネックやピックアップ等も含め、好きなように組み合わせて自分だけのモデルを作ることができるのが最大の特徴だ。

ブースには、フィックスド・ブリッジにネック・スケール648mmを標準スペックとするスタンダード・モデル“#My”の製作例などが展示されていた。

おまけでベースも。木部の加工が芸術的!

メーカー情報
EGO Guitar

Equilibrium Guitars Equilibrium Guitars

米国東海岸のボストン郊外にてオーダー品を手がけるEquilibrium Guitars。ブースにはオーダーの土台となる“Masai”“Accipiter”“FT”などの各シェイプが展示されており、ネックやトップ材を始め豊富なオプションから選んで注文することができる。木目を活かした美しいルックスと厚みの極めて薄いボディーが特徴だ。

“Masai”は、ヘッド材が二股に分かれているのが特徴の1つ。攻撃的なルックスだが、チューニングの安定度とベンドのしやすさが考慮されたようだ。

メーカー情報
Equilibrium Guitars

GNG Guitars GNG Guitars

創立者兼ビルダーのジュリオ・ネグリーニ氏が、ハード・ロック・ギタリストに向けてステージ映え必至のゴージャスな見た目とプレイアビリテイを追求したギターを手がけるGiulio Negrini Guitars(GNG)。他では類を見ないハイ・グレードな木材を使った高度な加工技術と、カラフルで精巧に仕上げられたインレイ・ワークは楽器としてはもちろん美術的な完成度の高さで、多くの来場者の目を惹いていた。

こちらの“Morgoth”はジャングルをイメージしたオーダーに併せたもので、カラフルなインレイで埋め尽くされた指板と、チューニングの安定度を最大限に確保する“True Temparament Fretting System”の採用が特徴だ。

こちらは“Brea”で、太陽系をイメージしたデザイン。ネック全体に惑星が配置されている。ピックアップはフィッシュマン”Fluence“を搭載。

オレンジ色の7弦モデルはファンド・フレット仕様。

ペグまで赤と水色のカラーが取り込まれた“Morgoth”。キルテッド模様のトップ材がまるで水面のようだ。

メーカー情報
GNG Guitars

Kiesel Guitars キーセル

シグネチュア・モデルを始め、たくさんのギター&ベースで賑わうキーセル。昨年登場したSTシェイプ“Delos”が、ヘッドレス・モデルになったのが今年のニュースだ。ボディー部分のフィックスド・ブリッジ後方は“VM”のようにカットしてしまうのではなく、トップがくぼんだ形に加工されている。

昨年末に発表された新しいデザインを施した、レギュラー・ラインナップの“Aries”。渦巻き状にカットされたボディー・トップ材の隙間に透明のレジンが流し込まれているのが特徴で、模様を通してギターの内部を覗き込むことができ、一際異彩を放っていた。

メーカー情報
Kiesel Guitars

Legator Guitars レガター

2016年に日本に初上陸したレガター。ブースには、国内ではまだ見たことのないモデルが多く展示されていた。

下段右から、新しく発表されたクリス・ポーランドの“CP-6”。バールアイ・メイプル・トップ&マホガニー・バック、ネックはウェンジ5ピース、エボニー指板。トレモロ・ユニットはフロイドローズ・オリジナルをセレクトしている。その他順に、カイル・ボールデン(ザ・ジャクソンズ、スティーヴィー・ワンダー)の“KP-6”、エド・ガルシア(ヴァイタリズム)の“EG-7”、ジョン・ドネイズ(アンスラックス)の“JD-6”となっているようだ。

上段右上はリングス・オブ・サターンのギタリスト:ルーカス・マンのシグネチュア・モデル“LM-9”。マルチ・スケールを採用した9弦にブロック・インレイというデザインで、他のモデルの中でも一際異彩を放っていた。写真内のモデルのピックアップはGuitarmory製だが、市販品にはEMG“909X”が搭載されるようだ。

上段左上は、ツイッターやYouTubeなどで見せるその超絶技巧から近年日本国内でも注目され始めているBURIED ALIVEのチャールズ・キャズウェル・モデル“CC-7”。見た目の毒々しいカラーリングもさることながら、サスティニアック・ピックアップやキル・スイッチの搭載など、非常に個性的なモデルだ。

Ghostシリーズの8弦“G8FX”(写真下は)。マホガニー・ボディーにバールアイメイプル・トップのヘッドレスで、指板はエボニー、ウェンジとメイプルの5ピースによるスルー・ネック仕様だ。

ずらりと並んだ“Ninja”シリーズ。

2枚目左下の8弦ギターは“N8FOD”で、ファンド・フレットを採用したローステッド・メイプルのネック&指板、ダークな色合いの木目とフィニッシュ、スラント・マウントされたフィッシュマン製ピックアップなどが特徴だ。

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Legator Guitars

Padalka Guitars Padalka Guitars

ロシア人ギター・ビルダー、サイモン・パダルカ氏が1本ずつカスタムメイドで製作するパダルカ・ギターズ。写真は独特なボディー・シェイプが印象に残るヘッドレス・ギター“Pluto”で、1本1本異なる木目を活かしたフィニッシュの独特さにも注目。

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Padalka Guitars

Ritter Instruments Ritter Instruments

ドイツ人クラフトマン:イェンス・リッター氏がデザインするリッター・インストゥルメンツ。曲線を活かした独特なデザインは、現代アートとして世界的に高い評価を得ている。

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Ritter Instruments

Tagima Guitars タジマ・ギターズ

ブラジル最大のギター・ブランド、タジマ。“True Range 6” “〜7” “〜8”は流行りのマルチ・スケールを取り入れたモデルで、ブラジリアン・シーダーやインブイアといった聞き慣れない木材を活かしたナチュラル・フィニッシュも特徴。


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Tagima Guitars

Vandermeij GuitarsVandermeij Guitars

マルチ・スケールを採用した“Magistra”の7弦(上)と8弦(下)モデル。前者はリッチライト指板、後者はマーブル系の特別なフィニッシュが特徴。

(写真上)こちらも“Magistra”で、派手な木目のトップはジリコテ、バックはローステッド・アッシュ、ネック&指板はローステッド・バーズアイ・メイプル。鏡のように磨き上げられたフィニッシュが美しい。

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Vandermeij Guitars

Falbo GuitarsFalbo Guitars

アメリカのカリフォルニアの工房で製作フランク・ファルボ氏の“Falbo Guitars”。ヴィンテージ・スタイルの物からマルチ・スケールを採用したモダンなモデルまで、様々なギターが展示されていた。

上記写真の上段右から2番目のモデルにクローズ・アップ。同ブランドのオリジナル・モデルで、ダブル・カッタウェイのヴァージョンも展示されていた(床に置かれたスタンドのモデル)。ピックアップにはフィッシュマンの“Fluence”を搭載。

ヘッドレスの8弦ギター。丸みのあるシェイプや大胆かつ滑らかにカットされたジョイント部が見事だ。

メーカー情報
Falbo Guitars

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